
EAの概要
| ロジック概要 | 逆張り |
|---|---|
| マーチンゲール | あり |
| グリッド | あり |
| スキャルピング | なし |
| 開発者 | FOREX STORE |
フォワードテストの分析(すべての口座が停止した現状)
本日時点では全フォワード口座がストップ
本日時点(2025年12月26日)で確認できるMyfxbookの情報によると、
ForexTruckの公式フォワード口座はすべて運用が停止しています。
AUDUSD口座は2024年12月に大きな損失を出して事実上破綻し、
同じタイミングでEURGBP口座も新規トレードが止まりました。
それ以降、どの口座にも新しいポジションは追加されておらず、
フォワードテストは「過去の成績を残したまま凍結された状態」となっています。
EURGBPフォワード口座:右肩上がりだが最大DDは約82%
EURGBPのフォワード口座(Real・FXOpen・初期入金1,000ドル)は、
2022年11月のスタートから2024年末までの約2年間で
+590%前後のゲインを記録し、残高ベースでは6,000ドル超まで増加しました。
チャートだけを見ると、細かな押し目はあるものの、
ほぼ一直線に伸びるきれいな右肩上がりの収益カーブです。
しかし詳細統計を見ると、最大ドローダウンは約82%と極めて大きく、
途中のどこかの局面で口座残高の大半を失いかけていることが分かります。
きれいなカーブの裏側では、大きな含み損を抱えた局面が何度もあり、
「ギリギリ耐えて生き残ってきた口座」と捉えるのが妥当です。
このEURGBP口座も2024年12月のトレードを最後に運用が止まっており、
現在は成績更新がまったく行われていません。

トレード履歴から読み取れるグリッド+マーチンゲール戦略
フォワード口座のトレード履歴をピップスと損益の動きで追うと、
ForexTruckがナンピン/グリッド+マーチンゲール戦略であることがはっきり分かります。
含み損を抱えたポジションに対して同方向のポジションを追加し、
価格が逆行するたびに複数本のポジションを階段状に積み増していく挙動が繰り返し確認できます。

とくに2024年12月のEURGBPの一連のトレードでは、
ロットサイズが0.08ロット → 0.17ロット → 0.23ロット → 0.98ロット → 1.36ロットと
段階的に増加しており、損失が膨らむ局面でロットを大きくする典型的なマーチンゲールの動きです。
ピップスの値幅自体はそれほど大きくないトレードでも、
ロットを増やすことでドルベースの損益を急拡大させていることが分かります。
これは、「勝っているうちはきれいな右肩上がりになりやすいが、負け始めると一気に崩れる」
マーチン系EAの典型的な特徴です。
残高とロットサイズに強く依存する破綻確率
現在のベンダー口座は、長期運用によって残高が増えた状態からスタートしているため、
同じロット設定であれば、短期的には破綻確率がある程度下がっていると考えられます。
マーチンゲール戦略が耐えられるかどうかは、「どれだけ深い含み損に耐えられる残高があるか」と
「どのペースでロットを増やすか」に強く依存するからです。
一方で、同じロジックを少額口座(例:数百〜1,000ドル程度)でそのまま稼働させた場合、
ドローダウンに耐える余地がほとんどないため、
一方向トレンドに巻き込まれたときに口座残高がゼロになる確率は非常に高いと考えるべきです。
「ベンダー口座が今まで生き残っている」ことと、
「自分の少額リアル口座でも同じように生き残れる」ことは、まったく別の問題です。
AUDUSD口座の破綻:マーチンEAの典型的な終わり方

同じベンダーが公開していた別のForexTruck口座(AUDUSD運用)では、
2,000ドルの入金から最大25,341ドルまで残高を増やしながらも、
最後の一度の大きなドローダウンで残高8ドルまで急落し、
事実上の口座破綻となっています。
ゲイン自体は一時期+1,000%を超える優秀な実績を示していましたが、
最後の連敗で大半の利益どころか元本もほぼ失ってしまいました。
この口座の収益カーブも、破綻直前まではEURGBP同様に非常に滑らかな右肩上がりで、
「収益曲線がきれい=安全なEA」とは限らないことを象徴しています。
そしてAUDUSD口座の破綻以降、EURGBPを含むすべてのフォワード口座のトレードが止まっていることからも、
このドローダウンがベンダーにとって大きなダメージだったことがうかがえます。
ベンダーのフォワード公開をどう読むか
グリッド+マーチン系EAでは、開発者が多数の口座・多数のパラメータでフォワードテストを回し、
たまたま長く生き残った口座だけをMyfxbookで公開しているケースがよくあります。
大量にフォワードを走らせれば、統計的に「運よく破綻していない口座」がいくつか残るのは自然なことです。
ForexTruckも、AUDUSDの破綻と全口座停止という経緯を踏まえると、
同じような選別が行われている可能性を否定できません。
したがって、本日時点で閲覧できるEURGBPフォワード口座の美しいカーブをそのまま信じるのではなく、
「グリッド+マーチンのハイリスク戦略が、たまたま今まで生き残ってきただけ」
という前提で見るべきでしょう。
すでにすべてのフォワードテストが停止している点も含めて、
「長期の安定運用を目指すEAではなく、口座全損も覚悟のうえで少額で試すべきタイプ」
という位置づけになると考えられます。
トレーディングロジックとリスク特性
開発者が説明する基本コンセプト
開発者の説明では、ForexTruckは「2つのブロックが協調して動く特殊なロジック」を採用しているとされています。
1つ目のブロックがメインの売買、2つ目のブロックが損失ポジションをカバーし、全体としてリスクをコントロールする――というイメージの説明です。
また「口座残高に応じてリスクを自動調整する」「さまざまな相場状況に対応できる」といった、汎用性と安全性を強調する文言も見られます。
しかし、実際のフォワード履歴とチャートを細かく確認すると、
表向きの説明とは異なり、マーチンゲールとグリッド(ナンピン)を組み合わせた高リスク戦略であることが分かります。
フォワード取引履歴から見える実際のロジック
下のチャートは、ベンダーのフォワード履歴をMT5上にプロットしたものです。
白い矢印とラインが買いポジション、赤い矢印とラインが売りポジションを表しています。
トレンドに逆らってポジションを追加し続け、価格が戻ったタイミングでまとめて決済するパターンが繰り返し現れています。

下のH1チャートを見ると、上昇局面では売りを、下落局面では買いを逐次追加していく様子が確認できます。
一見するとヘッジや両建てにも見えますが、実態としては含み損方向に同じ向きのポジションを積み増すナンピン+マーチンゲールです。

マーチンゲールが基本戦略:口座を一撃で吹き飛ばすリスク
ForexTruckのコアは、既にフォワード分析で見たとおりマーチンゲールが基本戦略です。
含み損が増える局面でロットを段階的に大きくし、平均建値を引き寄せてトータルでのプラス決済を狙います。
短期的には負けトレードを取り返しやすく、きれいな右肩上がりの収益カーブになりやすい一方で、
一方向のトレンドが長く続いたときには口座を一撃で吹き飛ばすリスクが極めて高くなります。
実際に、ベンダーが公開していた公式フォワードアカウントの1つ(AUDUSD口座)は、
長期間にわたり大きな利益を積み上げたあと、最後のドローダウンで残高がほぼゼロになるレベルまで急落し、
そのタイミングでフォワードテストが中止されました。
この事例は、マーチンゲール戦略の典型的な終わり方と言えます。
マーチンゲール × グリッド・ナンピンという非常に危険な組み合わせ
ForexTruckは、単純なマーチンゲールだけでなく、グリッド・ナンピン要素も強く含んでいます。
一定間隔でポジションを積み上げるグリッドと、損失に応じてロットを増やすマーチンゲールを組み合わせることで、
短期間に大きな利益を狙える一方、含み損が膨らむスピードも非常に速くなります。
この組み合わせは「高リターンと引き換えに、高確率で一撃退場になりうる戦略」と言ってよく、
長期の資産形成にはまったく向きません。
特に少額口座でレバレッジを高く設定した場合、
わずか1回の大きなトレンド相場だけで口座が一撃で吹き飛ぶ可能性が非常に高い点には十分な注意が必要です。
リスク許容度と運用スタイルの再確認が必須
開発者の説明では「リスクコントロール」「柔軟な対応力」といったポジティブな表現が多く見られますが、
フォワード結果と取引履歴から判断すると、実態はグリッド+マーチンゲールの超ハイリスク戦略です。
ForexTruckを検討するのであれば、
- 最悪の場合は口座資金がゼロになっても良いと割り切れる資金だけを投入する
- 生活資金や長期の運用資金とは完全に切り離す
- 少額・短期の「実験用」として位置づける
といった割り切った使い方が前提になります。
「コツコツ増えているから安全そう」という印象だけで、メイン口座に導入するのは非常に危険です。
総合評価・まとめ
ここまで見てきたとおり、ForexTruckは「グリッド+マーチンゲール」という、
もっとも破綻リスクの高い部類の戦略を採用したEAです。
短期間で資金を何倍にも増やせる一方で、一度の大きなトレンドで口座が吹き飛ぶ可能性が常につきまといます。
本レビュー時点で分かっている事実
- 公式フォワード口座は、AUDUSD口座が大きな損失で事実上破綻し、その前後で他の口座も含めてすべて新規トレードが停止している。
- EURGBP口座は+590%超のゲインを出していたが、最大ドローダウンは約82%と極めて大きく、「ギリギリで生き残っていた」口座である。
- 取引履歴をチャートにプロットすると、明確なナンピン+マーチンゲール構造が見え、ロットを急激に増やしながら含み損を抱える危険な運用を行っている。
EAとしての位置づけ
- 資産運用・長期安定運用という観点では、個人的な評価として「最悪クラスのEA」と言わざるを得ない。
- 口座全損リスクが非常に高く、「いつか必ず大きなドローダウンが来る」前提で見ておくべき戦略である。
- どうしても使うのであれば、生活資金とは完全に切り離した「無くなっても良い少額」だけで短期のギャンブル的に試す、というスタンスが現実的な上限だろう。
FOREX STORE全体への所感
本レビューで見たForexTruckに限らず、FOREX STOREで販売されているEAの多くは、
同様のグリッド/マーチン系ロジックを採用しているものが目立ちます。
たまたま長期間生き残っている口座だけがプロモーションに使われ、
右肩上がりの成績だけを見ると「優秀なEA」に見えてしまいますが、
実際にはForexTruckのように高い確率で最終的に破綻する可能性のあるEAが中心と考えられます。
「綺麗な収益曲線」や「高い累積利益」に惑わされず、
グリッド+マーチンゲール=口座一撃飛びリスクという基本原則を忘れないことが何より重要です。
長期の資産形成を目的とするトレーダーには、総合的に非推奨のEAと言えるでしょう。
基本戦略はマーチンゲール+グリッド(ナンピン)であり、資産運用の観点では最悪クラスのリスクです。最大ドローダウン80〜90%級の局面もあり、一方向トレンドに巻き込まれれば口座が一撃で飛ぶ可能性が常にあります。長期安定運用にはまったく向かない「全損前提」の危険なEAです。