EAの概要

マーチンゲール あり
グリッド あり
スキャルピング なし
タイムフレーム 15M

各項目の評価とコメント

リスク構造・破綻耐性 スコア 3 / 35

実際の挙動は、損切りほぼなしでグリッド+マーチンゲールを組み合わせる高勝率ロジックです。20年バックテストでは最大ドローダウン約90%と、一度トレンドに捕まると口座の大半を失いかねません。中長期の破綻リスクを許容できる人向けの「危険寄りEA」です。

フォワード信頼性 スコア 10 / 25

Darwinex-Liveの10万ドルリアル口座で約5か月+69%の成績は素直に評価できます。ただし期間は21週間・78トレードと短く、ロジック自体も損切り回避型であることを踏まえると、「短期は好調だが、長期の信頼性はまだ判断不能」という評価になります。

収益性・期待値 スコア 10 / 20

20年バックテストでは総利益約1,526万ドル、勝率約87%、PF2.20と利益ポテンシャルは非常に高く見えます。一方で平均損失は平均利益の約3倍、最大ドローダウンは約90%で、「大きく増えるが、一撃で大きく減る」設計です。ハイリターンと引き換えに、極端なリスクを受け入れる必要があります。

再現性 スコア 5 / 10

16通貨ペア同時運用と外部AI(Claude API)に依存する構造のため、ブローカーやスプレッド、約定品質、APIの挙動次第で結果は大きく変わり得ます。開発者と同じ環境を再現するのは難しく、「提示成績をそのまま他社口座で再現する」ことは期待しないほうが無難です。必ず自分の環境で長期バックテストとデモ検証を行うべきEAです。

検証プロセス スコア 3 / 10

筆者が2005〜2025年の約20年バックテストとフォワード履歴のチャート検証を行った結果、開発者の説明とは異なり、実際には損切り回避+ナンピン型の高リスク構造であることが確認できました。開発者が公開しているバックテストは主に2020年以降の好調期間に限られており、不利な相場局面は見えにくくなっています。公開情報だけで判断せず、自分自身で長期検証を行うことが前提となるEAです。

フォワードテストの分析(2025年11月28日時点)

Aot Mainシグナルのフォワード統計画面。21週間で約69%成長し、勝率94.87%、プロフィットファクター11.20、
Darwinex-Liveの100,000ドル口座で運用されているAot Mainシグナルのフォワード実績。約5か月で69%の成長を達成している一方で、最大証拠金使用率は84.8%、相対ドローダウンは11.23%と、リスクもそれなりに高いことがわかる。

Darwinex-Liveリアル口座での運用状況

Aot EAは、Darwinex-Liveの10万ドルリアル口座で「Aot Main」というシグナルとしてフォワードテストが行われています。デモ口座ではなくリアルマネーでの運用実績が公開されている点は、このEAの透明性という意味で評価できます。フォワード期間は現時点で約21週間、残高は100,000ドルから168,332ドルへ増加しており、トータル成長率はおよそ+69%と非常に好調なスタートを切っています。

成績は優秀だが、期間・トレード数はまだ限定的

統計を見ると、21週間での総トレード数は78回、週あたりにすると平均11トレード前後です。スキャルピングのような超高頻度売買ではなく、デイトレ〜スイング寄りのペースで運用されていることが分かります。勝率は94.87%(74勝4敗)、月間成長率は約20%、年率換算では約250%と、数字だけ見れば非常に優秀です。ただし、取引サンプルはまだ78トレードしかなく、期間も約5か月と短いため、「このパフォーマンスが数年単位で再現されるかどうか」を判断するにはデータ不足と言わざるをえません。

統計値から見えるリスク構造とリスクリワード

リスク側の数字に目を向けると、プロフィットファクターは11.20、リカバリーファクターは12.21と非常に高く、クローズベースの損益だけを見ると理想的なEAに見えます。一方で、1回あたりの平均利益は約1,028ドル、平均損失は約-1,685ドルと、リスクリワード比だけで見ると「勝つときより負けるときのほうが金額が大きい」構造です。ベストトレードは+5,069ドル、ワーストトレードは-5,558ドルでほぼ同水準、最大証拠金使用率(Max deposit load)は84.8%と高く、ポジションを抱えている局面では口座資金の大部分をリスクに晒していることがうかがえます。また、残高ベースの最大ドローダウンは4.02%と小さいものの、有効証拠金ベースの相対ドローダウンは11.23%まで達しており、評価損ベースでは二桁の揺らぎが発生している点にも注意が必要です。

実際のロジックは「損切り回避+マーチン気味」である可能性

開発者は商品ページで「過度なグリッドやマーチンは使用しない」「リスクを厳格に管理する」と説明していますが、筆者が別途バックテストと取引履歴のチャートプロットを行ったところ、実際の挙動は含み損ポジションを損切りせずに長時間抱え、相場が戻るまで待つタイプであることが確認できました。さらに、逆行時にポジションを追加して平均価格を調整する、いわゆるマーチンゲール的なロットコントロールも見られます。クローズされた履歴だけを見ると「損切りが少なく高勝率」に見えますが、その裏側では評価損が膨らみやすい構造を持っていると考えるべきでしょう。

短期パフォーマンスに惑わされないために

以上を総合すると、Aot EAのフォワード成績は現時点ではきわめて好調であり、リアル口座でこれだけのパフォーマンスを出している点自体は高く評価できます。しかし、そのパフォーマンスは「損切りを極力避ける高勝率ロジック」と「口座資金の大部分を使う高いレバレッジ」によって支えられており、リスクリワード比自体は決して良くありません。相場が素直に戻ってくれるうちは美しい右肩上がりのカーブを描きますが、一方向にトレンドが続いた場合には一度の相場変動で大きなドローダウン、最悪の場合は口座破綻に至るリスクを常に抱えています。Aot EAは、見かけのフォワード成績以上にリスクの高い「危険寄りのEA」である可能性が高く、短期の成績だけを見て「勝てるEA」と判断するのではなく、後述するロジックやバックテストの結果も含めて慎重に評価する必要があります。

バックテスト結果の分析

筆者が実施した20年バックテストの条件

開発者は商品ページで2020年〜2025年のバックテストを公開していますが、それだけでは「コロナ後の特殊な相場」に偏った検証になってしまいます。そこで本レビューでは、筆者自身がMT5上で約20年分のデータを使ったバックテストを行い、長期的な挙動を確認しました。テスト条件は以下の通りです。

  • 期間:2005年1月1日〜2025年11月15日(約20年分のデータ)
  • 通貨ペア:16ペア
  • ロットサイズ:残高変動(デフォルト設定のまま)
  • その他設定:すべてデフォルトのまま
  • スプレッド:変動スプレッド

 

Aot EAを2005年から2025年まで16通貨ペアでバックテストした際の損益カーブ。前半はほぼ横ばいだが、2020年以降に急激な右肩上がりとなるホッケースティック型のグラフ。
初期証拠金1万ドルで約20年分のバックテストを行った結果。トータルでは大きなプラスだが、2020年以降に偏った急激な上昇が目立ち、長期的な安定性には疑問が残る。
Aot EAの20年バックテスト統計画面。総損益約1,526万ドル、勝率87%、プロフィットファクター2.20に対し、残高ベースの最大ドローダウン相対値が90.40%、有効証拠金ベースが91.85%と表示されている。
トータルリターンは非常に大きい一方で、最大ドローダウンが口座残高の9割近くに達していることが分かる。平均利益7,868ドルに対し平均損失は-24,062ドルで、利小損大のリスクリワード構造を示している。

Aot EAは、ひとつのチャートに挿すだけで EURUSD, GBPUSD, USDJPY, USDCHF, USDCAD, AUDUSD, NZDUSD, EURJPY, GBPJPY, EURGBP, EURAUD, GBPAUD, AUDCAD, AUDNZD, EURNZD, GBPNZD の16通貨ペアをまとめて運用するマルチカレンシーEAです。そのため、バックテストも1つのシンボルにEAを適用するだけで16ペアまとめて実行されますが、シンボル同期と計算に非常に時間がかかります。それでも、このタイプのEAは「部分的な短期テスト」だけではリスクが見えないため、購入前には必ず自分のブローカー環境で長期バックテストを回すことを強く推奨します。

20年トータルの結果は大きくプラスだが、最大ドローダウンは約90%

20年トータルのバックテストでは、初期証拠金10,000ドルに対してトータル損益は約+1,526万ドルと、最終的な残高だけを見れば圧倒的な右肩上がりになりました。総取引回数は4,084回、勝率は87.17%(3,560勝524敗)、プロフィットファクターは2.20、リカバリーファクターは11.18と、統計値だけを見ると「高勝率で期待値もプラス」のEAに見えます。

しかし、リスク指標を見ると印象は大きく変わります。残高ベースの最大ドローダウン相対値は90.40%、有効証拠金ベースでは91.85%と表示されており、「一時的に口座資金の9割近くが吹き飛んでいた」局面があったことになります。さらに、平均利益が約7,868ドルに対して平均損失は約-24,062ドルと、負けトレード1回あたりの損失は利益の約3倍。最大利益は+210,773ドルに対して最大損失は-385,168ドルで、こちらも損失のほうがはるかに大きい「利小損大」のリスクリワードとなっています。

グラフ全体を見ると、2005年〜2019年頃まではほぼ横ばい〜緩やかな右肩上がりに留まり、2020年以降になってから一気にカーブが立ち上がる、典型的な「ホッケースティック型」の損益カーブになっています。これは、近年の相場環境(特に2020年以降)に強く最適化されている一方で、それ以前の期間では厳しいドローダウンを経験していることを示しています。

2005〜2012年の詳細:利小損大の「コツコツドカン」挙動

Aot EAの2005年から2012年までのバックテスト損益カーブ。序盤に大きく残高が減少し、その後は小さな利益を積み上げつつ、ときどき大きなドローダウンが発生する典型的なコツコツドカンの形。
初期証拠金1万ドルで約20年分のバックテストを行った結果。トータルでは大きなプラスだが、2020年以降に偏った急激な上昇が目立ち、長期的な安定性には疑問が残る。

とくに2005年〜2012年だけを切り出したグラフを確認すると、このEAの本質的なリスク特性がよりはっきり見えてきます。テスト初期にかけて残高は大きく減少し、その後は長い期間を通して、小さな利益をコツコツ積み上げつつ、ときどき大きなドローダウンで一気に利益を吐き出すというパターンが繰り返されています。これはまさに、典型的な「利小損大のコツコツドカンEA」の挙動です。

勝率自体は高いため、平常時は残高カーブがじわじわ右肩上がりになります。しかし、トレンド相場やボラティリティが大きく変化する局面では、損切りされないポジションに含み損が積み上がり、一撃で残高の大半を失うようなドカン負けが発生しうる構造です。実際、本バックテストでも最大ドローダウンが90%を超えており、「たまたま完全な破綻を免れたにすぎない」という解釈も十分に成り立ちます。

開発者の公開バックテスト(2020〜2025年)の見え方とのギャップ

開発者が商品ページで公開しているバックテストは、2020〜2025年の直近5年分のみで、そこでは非常に綺麗な右肩上がりの曲線が示されています。この期間はAot EAにとって相性の良い相場が続いているため、確かに「高勝率でドローダウンも比較的小さい、魅力的な成績」に見えます。しかし、20年バックテストの結果を重ねてみると、それ以前の長い期間では大きなドローダウンや停滞を経験しており、「どの相場環境でも安定して勝ち続けたEA」ではないことが明らかです。

つまり、2020年以降の好調なパフォーマンスだけを見て「20年安定して右肩上がり」と誤解してしまうのは危険であり、長期バックテストを通じて、利小損大・高勝率型ゆえの破綻リスクを正しく理解しておく必要があります。

購入前に自分の環境で長期テストを行うべき理由

Aot EAは、マルチカレンシーかつ損切りを極力避ける高勝率ロジックを採用しているため、短期のパフォーマンスは非常に魅力的に見える一方で、長期的には口座破綻を含む大きなリスクを内包したEAです。デフォルト設定では1つのチャートに挿すだけで16通貨ペアすべてがバックテストの対象となるため、テストには時間とPCリソースがかかりますが、それでも「開発者の提示する一部期間のバックテストだけを鵜呑みにして購入する」のはおすすめできません。

本レビューで示したように、20年バックテストを行うことで、利小損大のコツコツドカン構造や90%近いドローダウンといった、このEAの本質的なリスクがはっきりと浮かび上がります。Aot EAの購入・運用を検討する場合は、必ず自分のブローカー・自分の口座条件で、十分な期間のバックテストとフォワードテストを行ったうえで判断することを強く推奨します。

トレーディングロジックとリスク特性

開発者が説明する公式ロジック概要

Aot EAは、開発者の説明によると「AIセンチメント分析と自動最適化を組み合わせた次世代マルチカレンシーEA」です。Claude APIを通じて市場センチメントを取得し、その情報をフィルターとして使うことで、統計的に優位性の高いタイミングのみエントリーする、とされています。また、危険な手法については「過度なグリッドやマーチンゲールは使用しない」「Smart Loss Reduction(SLR)によりドローダウンを厳格に管理する」と明記されており、公式な説明だけを見ると、AIによるエントリー精度と堅牢なリスク管理を兼ね備えた、比較的安全寄りの高勝率EAのように見えます。さらに、1つのチャートに挿すだけで16通貨ペアを同時に運用するマルチカレンシー設計となっており、通貨分散によってリスクを抑えながらポートフォリオ全体のパフォーマンスを高めることもコンセプトとして打ち出されています。

フォワード取引履歴から読み取れる実際の挙動

一方で、本レビューでは実際のフォワード取引履歴をMT5チャート上にプロットし、エントリーと決済の動きを詳細に確認しました。白い矢印が買いエントリー、赤い矢印が売りエントリーを示していますが、その挙動は公式説明とはかなり異なる性質を持っています。

AUDCADのH1チャートにAot EAのフォワード取引履歴をプロットした画面。赤い矢印が売り、白い矢印が買いを示し、逆行局面で損切りせずポジションを追加しながら相場の戻りを待っている様子が分かる。
AUDCADでのフォワード取引履歴。高値圏の売りポジションが逆行しても損切りされず、追加の売りポジションを重ねて戻りで決済している典型的なグリッド+マーチンゲール型の挙動が確認できる。初回は3.58ロット→追加トレードは6.72ロットの典型的なマーチンゲールの挙動。

例えば、AUDCADのチャートでは、高値圏で売りポジションを建てたあと相場が上方向に逆行しても損切りは行われず、含み損を抱えたまま時間だけが経過します。その途中で追加の売りポジションが複数回入っており、平均建値を引き寄せるようにポジションを積み増す、いわゆるグリッド+マーチンゲール的なロットコントロールが確認できます。その後、相場がようやく反転して元の水準近くまで戻ってきたところで、まとめて決済されてプラスで終わる、というパターンです。

ある通貨ペアのH1チャートにAot EAのフォワード取引履歴をプロットした画面。白い矢印で買いエントリーが表示されており、急落後も損切りされず深い含み損を抱えたまま、その後の戻りで決済している様子が分かる。
EURUSD 急落相場でのAot EAフォワード履歴。買いポジションが大きく逆行しても損切りは行われず、相場が戻るまで耐え続ける構造であることが分かる。高勝率の裏側で、トレンド相場に捕まった際の一撃ドローダウンリスクが大きいことを示す例。

別の通貨ペアでも同様に、急落局面で買いエントリーを行い、その後さらに下落しても損切りは行われず、深い含み損を抱えた状態で耐え続け、ようやく戻ってきたタイミングで決済する動きが見られました。ここでも追加の買いポジションによる平均建値の調整が行われており、「一定間隔でポジションを積み増しながら戻りを待つ」という典型的なグリッド系・マーチン系の挙動です。履歴上は損切り回数が非常に少なく、高勝率に見えますが、その裏側では損失を確定させずに耐え続ける設計になっていることがチャートからはっきりと読み取れます。

高勝率の裏に隠れたリスク構造

このようなロジックは、レンジ相場や適度な上下動が続く局面では、含み損を抱えながらも最終的には戻りで決済されることが多く、損益カーブは非常に滑らかな右肩上がりになります。Aot EAのフォワード成績やバックテストの一部期間が美しい右肩上がりを描いているのは、まさにこの構造によるものです。しかし、リスクリワードという観点では、1回の負けトレードで失う金額が、複数回の勝ちトレードで積み上げた利益を一撃で飲み込む「利小損大」の典型的なパターンになっており、高勝率だからといってリスクが低いとは言えません。実際に20年バックテストでは最大ドローダウンが口座残高の9割近くに達しており、「たまたま破綻せずに済んでいるだけ」という解釈も十分に成り立ちます。

加えて、マルチカレンシーで16通貨ペアを同時に運用する構造は、一見すると分散効果によってリスクが下がるように思えますが、実際には逆方向に働く可能性もあります。相関の高い通貨ペアで同時にポジションを抱えると、トレンドが一方向に伸びた際には複数通貨ペアで同時に含み損が膨らみ、結果としてポートフォリオ全体のドローダウンが急激に深くなるリスクがあります。特にAot EAのように損切りを極力避けてポジションを持ち続けるタイプのロジックでは、マルチカレンシーが「分散」ではなく「同時多発的なドカン損失」に繋がりかねません。

AIフィルターの役割と限界

Aot EAはAIセンチメント分析を売りにしており、Claude APIを用いてニュースや市場のセンチメントを参照しながらエントリーを絞り込むとされています。これは確かに「不用意なエントリーを減らす」という意味ではプラスに働いている可能性がありますが、実際の取引履歴を見る限り、AIフィルターはエントリーのタイミング調整に留まり、肝心のリスク管理ロジック(損切り・ロットコントロール・ポジション解消ルール)はグリッド+マーチン系の構造に依存しているように見えます。つまり、AIがどれだけ高度であっても、「損切りせずにナンピンしながら戻りを待つ」という根本的なリスク構造が変わらない限り、トレンド相場での破綻リスクは残り続けます。

総じて、Aot EAのトレーディングロジックは、表面的には「AIとマルチカレンシーを組み合わせた次世代EA」として魅力的に見える一方で、実際の挙動は損切りなし+グリッド+マーチンゲールを組み合わせた典型的な高勝率・高リスクEAです。短期のフォワード成績や綺麗なバックテスト曲線だけを見ると非常に魅力的ですが、その裏側にあるリスク構造を理解したうえで、「いつか大きなトレンドに巻き込まれたときにどこまで耐えられるか」を冷静に考える必要があります。

総合評価・まとめ

Aot EAは、表面上のフォワード成績や開発者の説明だけを見ると「AIを活用した次世代マルチカレンシーEA」に見えます。しかし、20年バックテストと実際の取引履歴を合わせて検証すると、その本質は損切りをほとんど行わず、グリッド+マーチンゲールで戻りを待つ高勝率・高リスクEAであることが分かりました。最後に、本レビューの要点を簡潔にまとめます。

  • フォワード成績は現時点で非常に良好:Darwinex-Liveの10万ドルリアル口座で約5か月・+69%の成長を記録しており、短期的なパフォーマンスは魅力的。
  • ただし期間・サンプル数は不足:フォワードは21週間・78トレードのみで、数年単位の再現性を判断するには明らかにデータ不足。
  • 20年バックテストでは最大DD約90%:トータル利益は大きいものの、一時的に口座残高の9割近くを失う局面があり、「たまたま破綻を免れた」とも解釈できる結果。
  • 典型的な利小損大のコツコツドカン構造:高勝率だがリスクリワードは悪く、負けるときの損失が勝ちトレード複数回分を一気に飲み込む設計。
  • 実トレードでは損切りなし・グリッド・マーチンゲールあり:フォワード履歴をチャートにプロットすると、逆行しても切らずにナンピンし、戻りで決済する挙動がはっきり確認できる。
  • AIフィルターは「入り口調整」にとどまる可能性:センチメント分析はエントリーを絞る効果はあっても、根本的なリスク構造(損切りを避けるナンピン型)を変えてはいない。
  • マルチカレンシー設計は諸刃の剣:16通貨ペア同時運用により、相関が噛み合ったときには一斉に含み損が膨らみ、ポートフォリオ全体のドローダウンを加速させるリスクもある。

総じて、Aot EAは「短期のフォワード成績」と「AI」というキーワードに目を奪われやすいEAですが、実態としては高勝率と引き換えに一撃破綻リスクを抱えた危険寄りのロジックです。導入を検討する際は、見かけの損益カーブだけで判断せず、自身のリスク許容度と運用目的に照らして慎重に判断することをおすすめします。

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