Myfxbookって、結局どこを見れば「危険なEA」か分かるんですか?
グラフが右肩上がりなら安心じゃないんですか?

右肩上がりでも安心とは限りません。むしろ綺麗すぎる曲線ほど要注意です。
Myfxbookでは残高と有効証拠金の乖離やトレード履歴(ストップロスの有無・一括決済・ロット増加)を確認すると、
グリッド(ナンピン)やマーチンゲールのような一発退場型のリスクを見抜きやすくなります。
はじめに:Myfxbookは「右肩上がりの曲線」を眺めるツールではない
Myfxbookは、EA(自動売買)の運用成績を第三者目線で確認できる便利なサービスです。しかし、「綺麗な右肩上がり=安全」と判断するのは危険です。
本当に見るべきは、利益の伸び方よりも損失が出たときの壊れ方(ドローダウンの出方)と、相場や口座環境が変わっても再現しうる構造かです。
このガイドでは、Myfxbookの代表的なタブや統計を「見た目に騙されず、リスクと再現性を見抜くチェック手順」として整理します。
この記事の結論(最初に押さえるポイント)
- 綺麗すぎる右肩上がりに注意:損切りをしない戦略の可能性。グリッド(ナンピン)・マーチンゲールなど一発退場のリスクが高い。
- 勝率やプロフィットファクタ(PF)が高すぎる数字に注意:短期は優秀に見えても、たまに大きく負けるコツコツドカンになりやすい。
- 目立つ情報だけで判断しない:トレード履歴(History)/トレードマップ(Trade Map)/平均損益(Average Win/Loss)/最大負けトレード(Worst)/ポジション保有期間(Duration)などで戦略の性質を裏取りする。
- 稼働環境も重要:リアル口座か、ブローカーは信頼できるか。無名ブローカーやデモ口座は慎重に。
この記事で分かること(Myfxbookの読み解き手順)
- 見せかけの成績の見抜き方:含み損耐え、延命入金、グリッド/マーチンの兆候をどこで確認するか
- 数字の使い分け:増加(Gain/Abs. Gain)、PF、期待値、平均勝ち/平均負け、最大DDを「何のために使うか」
- タブ横断のクロスチェック:残高や有効証拠金の成長グラフ(Growth)・ドローダウン(Drawdown)・マージン(Margin)・ポジション保有期間(Duration)・トレード履歴(History)・トレードマップ(Trade Ma)pを繋げて壊れ方を判断する
- 戦略タイプの推定:グリッド/マーチン系・ブレイクアウト系のサインをMyfxbook上で特定する
最低限のチェックリスト:ここでNGなら深追いしない
- 口座種別:リアル口座(Real)かデモ口座(Demo)か(Demoは参考。信用しすぎない)
- ブローカー:メジャーブローカーか(無名業者の好成績は要注意)
- 含み損の兆候:Balance曲線とEquity曲線の乖離、Marginで余力スパイクがないか
- グリッド/マーチンのサイン:Historyでロット増加/同時刻の一括クローズがないか
- 数字が派手すぎないか:勝率やPFが異常に高いほど、ハイリスク構造を疑う
Stats / Growthの見方:最初の1分で「危険なEA」をふるい落とす
最初に前提条件を確認(信頼性チェック)
Myfxbookで最初に見るべきは、グラフの形よりも「信頼できる前提が揃っているか」です。
- Track record:計測が継続しているか(緑チェックならOK)
- Trading privileges:口座の所有権が確認されているか(緑チェックならOK)
- Real / Demo:口座種別(Demoは再現性の面で割り引いて見る)
RealかDemoか:口座種別で「再現性」の前提が変わる
口座種別はヘッダーにReal(リアル口座)またはDemo(デモ口座)と表示されます。
デモ口座の結果を信用しすぎないことが重要です。Demoではスリッページ、約定拒否、流動性低下などリアルで不利に働く条件が十分に再現されないことがあります。
特にスキャルピング寄りのEAは、Demoで良く見えてもRealでは崩れるケースが起こりがちです。
関連記事:スキャルピングEAは勝てる?おすすめしない理由(再現性の低さに注意)
サマリ統計で見るポイント(数値の読み違いを防ぐ)
- Gain と Abs. Gain:入出金があるとGainが見かけ上リセットされることがあります。Abs. Gain(累積)もセットで確認。
- 運用期間:期間・件数が少ない成績は偶然の影響が大きく、再現性の判断が難しい。
- 成長曲線(Growth)の“綺麗さ”:なめらかすぎる右肩上がりは要注意。グリッド/マーチン系は含み損が曲線に出にくいことがある。
- ドローダウン(Drawdown):許容できる範囲か。数値が大きいのにグラフが綺麗なら、表示の盲点も疑う。
関連記事:
ケース:グリッド(ナンピン)EAは綺麗な曲線になりやすい

グリッド(ナンピン)型は、短期的にはドローダウンが少ないように見えるのが特徴です。損切りをしない(または極端に遅い)設計だと、破綻イベントが来るまで“平穏に見える期間”が続きます。
しかし、トレンド相場で価格が戻らないと、一撃で大きな損失を出すリスクが高いです。
この例では曲線は綺麗でも、サマリでDrawdown 38.51%と大きい数値が出ています。グラフの見た目だけで判断しないことが重要です。
以下は、途中まで優秀に見えたEAが終盤に急落し、口座が崩壊した例です。

また、マーチンゲールも負けの後にロットを増やして取り返そうとするため、短期では右肩上がりに見えることがあります。しかし連敗に遭遇すると残高が一気に吹き飛ぶリスクがある戦略です。
関連記事:
ナンピン(グリッド)EAに騙されるな – 口座破綻の危険性と見分け方【自作EAで検証】
マーチンゲールEAに騙されるな:口座破綻の危険性と見分け方【検証】
ケース:ブレイクアウト型はドローダウンが「出る」ことも普通
収益曲線にドローダウンが点在すると、魅力的に感じないかもしれません。しかし、ドローダウン=悪ではなく、損切りをしている証拠でもあります。
曲線が綺麗すぎない(時々ドローダウンが生じる)ことは、無理に含み損を抱えて延命していない可能性を示す場合があります。
関連記事:ブレイクアウトEAは勝てる?自作EAで検証 – メリット・デメリットと運用のコツ
Balance(残高)とEquity(有効証拠金)の乖離をチェック
Growthの曲線(Balance)は残高ベースのため、未決済の含み損は線に出ません。Equity Growthの曲線は有効証拠金ベースで、含み損も反映されます。
下図のように、Balance(赤)が右肩上がりでもEquity(黄)が急落しているなら、未決済の含み損が大きく膨らんだサインです。

とくにグリッド(ナンピン)系のように含み損を抱えて耐え、のちに同値〜小利で解消する戦略では起こりやすく、綺麗な曲線の裏にハイリスクが隠れていると判断できます。
重要:Equity Growthはドローダウンを取りこぼすことがある
MyfxbookのEquity Growthの曲線は、タイミングによっては実際のドローダウンが十分に反映されないことがあります。これは、常に連続で描画されるのではなく、計測タイミングで切り取られて表示されるためです。
グラフ上ではドローダウンが起きていないように見えても、実際には起こっているケースがあり得ます。したがって、グラフの見栄えだけで判断しないことが大切です。
対策:Drawdown(%)と、次章のMarginタブで余力スパイクを合わせてチェックしてください。
ブローカー名までセットで見る(信頼性チェック)
ヘッダーのブローカー名(サーバ名)は必ず確認してください。信頼性の高いメジャーブローカーのReal口座かどうかは重要な判断材料です。
無名業者・無ライセンス業者で“異常に良い成績”が出ている場合は慎重に。販売目的で結果が作られているリスクも考慮してください。
この画面での判定(Stats / Growth)
- まず信頼性:Track record/Trading privileges/Realか
- 次に構造:BalanceとEquityの乖離が大きいなら含み損耐えの疑い
- 最後に裏取り:グラフだけで安心せず、Drawdown%とMarginスパイクで確認
Myfxbookの証拠金推移(Margin)タブの見方:余力スパイクで「含み損耐え」を見抜く
Marginタブをチェックすることで、グリッド(ナンピン)やマーチンゲール等の一撃で口座を吹き飛ばす可能性があるハイリスク戦略を見抜きやすくなります。
ただし、MyfxbookのMarginは一般的な「必要証拠金(margin requirement)」とは意味が異なります。Myfxbookでは、保有ポジションの評価額に対してどれだけの資金余力(有効証拠金)があるかを示す比率(%)です。
定義: Margin is the percentage (%) value based on the amount of equity versus position value.
この値は、資金に対するポジションの重さや含み損による余力の変動を時系列で表します。
- Margin値が高い:余力が大きい(ポジションが軽い/含み益で余力が増えている可能性)
- Margin値が低い:余力が小さい(ポジションが重い/含み損が拡大して余力が減っている可能性)
なぜMarginタブが重要なのか
Growth(Balance)やEquity Growthは見た目が綺麗でも、含み損が一時的に大きく膨らむ局面は見落とされがちです。Marginタブは、その「余力の急減」をスパイク(急落)として捉えやすいのが強みです。
特に要注意:含み損を抱えながらポジションを積み増す戦略(グリッド/マーチン)は、平常時は順調に見えても、逆行局面で余力が急低下しやすく、強制ロスカットの引き金になり得ます。
グリッドEAのMargin推移:鋭い下方向スパイクは「含み損の膨張」サイン
グリッド(ナンピン)EAでは、グラフ中に鋭い下方向のスパイクが複数出やすい傾向があります。これは、逆行局面でポジションを積み増した結果、含み損が一時的に急拡大し、余力が減少したことを示唆します。

その後に線が回復している場合は、相場の戻りやポジション決済により含み損が解消され、余力が戻ったタイミングです。ただし、戻らない相場では回復せず、スパイクが深くなっていき、最終的にロスカットに繋がるリスクがあります。
「全体が右肩上がり」に見える理由(誤解しやすいポイント)
Margin推移が全体として右肩上がりに見えることがあります。これは必ずしも「安全性が増している」ことを意味しません。
例えば、残高(Equity)が増える一方でロットサイズを固定している場合、同じポジション量でも資金に対する相対負荷が軽くなり、結果としてMargin%が上がっていくことがあります。
重要なのは、右肩上がりかどうかよりも、途中にある下方向スパイクの深さ・頻度です。
ブレイクアウトEAのMargin推移:スパイクが少ない=リスク膨張が起きにくい可能性
ブレイクアウト型(損切りを前提とする)EAでは、グリッド系のような鋭いスパイクが出にくい傾向があります。含み損を抱え続けるよりも、損切りでリスクを確定させるため、余力が急減しにくいからです。

ただし、スパイクが少ない=必ず安全、ではありません。ロットが大きすぎる、特定局面でだけ急増するなど別リスクもあり得るため、Trades/Historyとセットで判断します。
Marginタブのチェックリスト(見る順番)
- 急落スパイクがあるか(回数・深さ・頻度)
- スパイク後に回復しているか(戻り相場で助かっているだけの可能性)
- スパイクが深くなる傾向がないか(耐えの限界が近づいているサイン)
- Growth/Equityの乖離と一致しているか(含み損膨張の裏取り)
- Historyで“積み増し”の痕跡があるか(ロット増加/同時刻一括決済など)
この画面での判定(Margin)
- スパイクが多い・深い:含み損耐え/ポジション積み増しの疑いが強い(グリッド/マーチン警戒)
- スパイクが少ない:損切り前提の可能性(ただしロットや局面依存は別途チェック)
- 結論:Marginは「見た目の成長」ではなく逆行時の余力の減り方で判断する
Advanced Statistics(Trades)の見方:勝率ではなく「収益構造」と“致命傷”を数値で読む
MyfxbookのAdvanced Statistics > Tradesは、EA(自動売買)の中身(収益構造)を読むための最重要タブです。Growthが綺麗でも、ここを見ると「小さく勝って、たまに大きく負ける」危険な構造が数値で浮き彫りになります。
Tradesタブは「勝ちやすさ」ではなく“壊れ方”を読む画面
勝率やPFだけでは、危険な戦略を見抜けません。Tradesタブでは、平均勝ち/平均負けやWorst(最大負け)を中心に、どこで致命傷が出るかを確認します。
| 指標 | 数値の意味 | 注意点(ここを見る) |
|---|---|---|
| Trades(取引数) | 集計の母数(サンプル数)。多いほど傾向を判断しやすい。 | 少ないほど偶然の影響が大きい。短期の好成績は「再現性未確認」として扱う。 |
| Average Win / Average Loss(平均勝ち・平均負け) | 1回あたりの平均利益/平均損失。収益構造の核。 | 平均負け > 平均勝ちが大きいほどコツコツドカンになりやすい。勝率が高くてもDDが噴きやすい。 |
| Expectancy(期待値) | 1トレードあたりの平均損益(pips / $)。E = 勝率×平均勝ち − 負率×平均負け |
プラスでも小さすぎるとコスト(スプレッド/手数料/スリッページ)で消える。pips/$が薄い場合は特に警戒。 関連記事:FXトレードの期待値とは? |
| Profit Factor(PF) | 総利益 ÷ 総損失。 | PFが高い=安全ではない。Worstが大きい/平均負けが重いと、崩壊前はPFが良く見えやすい。PF単独で判断しない。 関連記事:プロフィットファクター(PF)とは?高いほど良いは危険 |
| Best / Worst(最大勝ち・最大負け) | 勝ち・負けの「極端な1回」 | Worstだけ突出していると「普段は小勝ち、たまに致命傷」の疑い。Worstが平均勝ちの何倍かを見る。 |
| Sharpe Ratio | リターンの効率(ブレに対してどれだけ増えたか)の目安。 | 低いほど上下の振れの割に効率が悪い。“我慢して増えているだけ”になっていないか、DDやWorstとセットで確認。 |
| Z-Score(Probability) | 連勝・連敗など「並びの偏り(クセ)」の強さ。 | 相場環境に依存していると、相場環境(レジーム)変化で崩れやすい。大きい数値は“安定”ではなく“クセ”として見る。 |
| Avg. Trade Length(平均保有時間) | 1回の平均保有時間。戦略の性質(短期/長期)を示す。 | 短すぎる=約定品質・コスト影響が大きい(スキャル系で再現性リスク)。長すぎる=含み損耐えの可能性。 |
ケーススタディ:グリッドEA(CrunchFX)のTradesはこう読む

グリッド系は小さな利益を積み上げやすい一方で、相場が一方向に伸びたときに一撃で崩れるリスクを抱えがちです。Tradesタブでは、次の“危険な形”が出ていないかを重点的に見ます。
- Trades 786:件数が多く見えても安心材料ではありません(グリッドは取引が増えやすい)。
- PF 2.27:数値は高いが、高PF=安全とは限りません。破綻イベントが来るまで“良く見え続ける”ことがあります。
- Expectancy 11.6 pips / $1.13:1回あたりの利益が小さめ。コストやスリッページで優位性が削られやすい。
- Average Win 26.03 pipsに対し、Average Loss -40.76 pips:平均負けが重い構造。小勝ちを積んでも、数回の大きめ損で戻されやすい。
- Worst -325 pips / Best +255 pips:WorstがBestより大きい点に注意。
- Sharpe 0.23:効率が低く、上下の振れの割にリターンが伸びにくい傾向。
- Avg. Trade Length 2d:保有が長い=含み損を抱えて耐える可能性。DurationやMarginで裏取り推奨。
このケースの判定(グリッドEA)
- 見た目:勝率・PFが良く見える
- 中身:平均負けが重く、Worstが突出しやすい=コツコツドカン疑い
- 次の裏取り:Durationで「負けほど長引く」傾向、Marginでスパイク、Historyで一括クローズ/SLなしを確認
ケーススタディ:ブレイクアウトEA(Gold Crab Robot)のTradesはこう読む

ブレイクアウト系は、勝率が高くなくても「勝つときに大きく取る」ことで成績を作ります。そのため、見るべきは勝率ではなく平均勝ち/平均負けと期待値です。
- Trades 51:現時点ではデータが少なく、評価は慎重に(期間・件数が増えるほど判断精度が上がる)。
- PF 1.71:極端に高くはないが、優位性がある可能性。DDとセットで判断。
- Expectancy 663.8 pips / $6.32:1回あたりの平均利益が大きく、数回の負けを1回の勝ちで回収しやすいタイプ。
- Average Win 3,279.25 pips、Average Loss -1,660.96 pips:平均勝ちが平均負けの約2倍で、損小利大の形。
- Worst -6,425 pips / Best +9,264 pips:WorstよりBestが大きく、損小利大の傾向がここでも見える。
- Avg. Trade Length 15h36m:比較的短め。含み損耐え型とは性質が違う可能性。
このケースの判定(ブレイクアウトEA)
- 見た目:勝率は高くなくても成立し得る
- 中身:平均勝ちが平均負けを上回る(損小利大)+期待値が厚い
- 注意点:取引数が少ないため、期間と件数が増えるまで過信しない
Tradesタブのチェックリスト(再現性と壊れ方の確認)
- Trades(件数)が少なすぎないか(短期の偶然を疑う)
- Average Win / Average Lossのバランスは健全か(平均負けが極端に大きいのは危険)
- Expectancyは十分にプラスか(小さすぎる優位性はコストで消える)
- WorstがBestに比べて突出して大きくないか(“一撃致命傷”の兆候)
- Avg. Trade Lengthが極端でないか(短すぎ=再現性リスク/長すぎ=含み損耐え疑い)
- Sharpe / Z-Scoreは参考指標として使い、単独で結論を出さない
要点:Tradesタブは「勝ちやすさ」ではなく、壊れ方(どこで致命傷が出るか)を見抜くための画面です。PF・期待値・平均負け・Worstを必ずセットで見て、綺麗な曲線の裏にあるドローダウンの種を早めに発見しましょう。
保有時間(Duration)で分かること:含み損耐え型か、利を伸ばす型か
Durationは、トレードごとの「保有時間」と「成長率」の関係を散布図で見られる画面です。勝ちが伸びているのか、負けが長引いているのかが直感的に分かります。
- 点の横位置=保有時間、縦位置=トレードごとの成長率(緑=勝ち、赤=負け)
- 見るコツ:「長期保有=勝ち」か「長期保有=負け」かの傾向を見る
グリッド系に多い分布:負けほど長引く(右側に赤が溜まる)
グリッド系は、含み損を抱えながら耐える設計になりやすく、保有が長引くほど損失が大きくなる分布が出やすいです。

ブレイクアウト系に多い分布:勝ちが中〜長めに伸びる(緑が右に散る)
ブレイクアウト系は、勝つときに利を伸ばす設計になりやすく、中〜長めの保有に緑が散らばる分布が出ることがあります。

Durationのチェックリスト(Trades/Marginとつなげる)
- 長期保有側(右側)に赤が溜まっていないか(負けほど長引く=含み損耐え疑い)
- 勝ちがどこに分布しているか(利を伸ばせているか/短期の小利だけか)
- TradesのAvg. Trade Lengthと整合するか(長いのに損切り型と言っていないか)
- Marginスパイクと一致するか(長期保有+余力急減なら危険度が上がる)
この画面での判定(Duration)
- 右側に赤が増える:含み損耐え・ロスカットリスクを疑う(グリッド/マーチン警戒)
- 右側に緑が伸びる:利を伸ばす設計の可能性(ただし件数が少ない場合は過信しない)
- 結論:Durationは「勝ちの伸び」よりも負けの長引き方で危険度が見えやすい
トレード履歴(History)で分かる戦略の“素顔”:数字より強い証拠が出る
EAの戦略を知るには、必ずHistory(トレード履歴)を確認してください。収益曲線や収益率だけで判断すると、グリッド/ナンピンやマーチンゲール等の危険な構造を見落とす可能性があります。
Historyで見るべきポイント(ここを見ると戦略が透ける)
- 損益の並び:小利が連続し、ときどき大損が混じるなら「コツコツドカン」疑い。負けは小さめ・勝ちは大きめなら損小利大の可能性。
- SL/TPの有無:SL/TPが「–」だらけは要注意(含み損耐え・裁量決済・実質ノーストップの疑い)。
- Duration(保有時間):負けほど長引くなら含み損耐え。勝ちが伸びるなら利を伸ばす設計の可能性。
- ロット推移:階段状に増えていればマーチンゲールの強いサイン。
- クローズ時間:同時刻に多数のポジションを一括クローズしているならグリッド/ナンピン疑い。
- 右端ミニチャート:エントリー後に含み損→戻りで決済(V字)が多い=耐える設計。ブレイク後に素直に伸びる=順張り伸ばし型の可能性。
例:グリッドEAの履歴は「小利多数+一括決済+SLなし」が出やすい

グリッド系は、レンジでは小さく勝ち続けるため履歴が「勝ちだらけ」に見えることがあります。しかし、負けトレードの中身を見ると、含み損を抱えて長時間耐えた末に戻りで決済しているケースが目立つことがあります。
例:ブレイクアウトEAは「損切りの痕跡」と「勝ちの伸び」が出やすい

ブレイクアウト系は、勝率が高くなくても成立します。履歴では、損切りが入る(SLがある)こと、勝ちが伸びていることが確認できれば、含み損耐え型とは性質が異なる可能性が高まります。
Historyチェックリスト(ここで危険サインを確定させる)
- SL/TPが「–」ばかりではないか(実質ノーストップの疑い)
- 小さな利益が大量+たまに大損になっていないか(コツコツドカン)
- 負けほど保有時間が長い傾向がないか(含み損耐え)
- ロットが階段状に増えるならマーチン疑い
- 同時刻の一括クローズが多いならグリッド疑い
- ミニチャートがV字だらけなら「戻り待ち」設計の可能性
この画面での判定(History)
- SLなし+一括決済+V字:含み損耐え(グリッド/ナンピン)の疑いが強い
- SLあり+勝ちが伸びる:損切り前提の設計の可能性(ただし件数と期間は要確認)
トレードマップ(Browser上のチャート)で見るエントリー傾向:どこで積み上げ、どこで逃げるか
Trade Map(チャート上に履歴をプロットした画面)は、どこでポジションをオープンし、どこでクローズしたかを視覚的に把握できます。Historyと合わせると、戦略タイプの推定精度が上がります。
グリッドEAに出やすい形:往復取引+積み上げ+最後に一括決済

- 買いと売りが交互、または逆張り方向に積み上がっていく
- レンジでは利益が出やすいが、トレンド転換で含み損が膨らみやすい
- 損切りが見えず、最後にまとめてクローズされることが多い
ブレイクアウトEAに出やすい形:方向が揃い、ポジション数が少ない

- ポジション数が少なく、エントリー間隔が比較的広い
- 方向が揃い、ブレイク方向に素直に伸びる形になりやすい
- 損切りが入るため、極端な積み上げが起きにくい
この画面での判定(Trade Map)
- 往復+積み上げ+一括決済:グリッド/ナンピン疑いが強い
- 少数+方向が揃う:ブレイクアウト/トレンドフォロー系の可能性
通貨ペア別サマリー(Summary):どの銘柄で、どんな取り方をしているか
例:グリッドEA(EUR/USD)は取引数が増えやすく、勝率が高く見えやすい

- 取引数が多いのは、グリッドが“細かく回転”しやすい構造のため。
- Long/Shortが均等寄り、往復取引が多い傾向が見えやすい。
- 勝率が高いのは小利多数型の特徴でもあるため、Trades/Historyで平均負け・Worstを必ず確認。
例:ブレイクアウトEA(XAU/USD)は取引数が少なく、片側が主力になることがある

- 取引数が少ない場合は、統計のブレが大きく評価は慎重に。
- 片側(Long/Short)の成績が主力になることがある(銘柄特性・相場局面依存の可能性もある)。
- 勝率が低くても、損小利大で成立し得るため、Tradesで平均勝ち/平均負けと期待値を確認。
この画面での判定(Summary)
- 取引数が極端に多い:回転型(グリッド/スキャル系)の可能性 → コスト耐性と含み損耐えを疑う
- Long/Shortが往復で均等:レンジ志向の可能性 → Trade Mapで積み上げ形状を確認
- 取引数が少ない:統計のブレが大きい → 期間・件数が増えるまで過信しない
リスク・オブ・ルイン(Risk of Ruin):便利だが「安全判定」に使いすぎない
Risk of Ruinは「口座資金を失う確率」を示す指標ですが、必ずしも実運用の破綻リスクを正確に反映するわけではありません。特に、含み損を抱えて複数ポジションを持つ戦略では、統計がリスクを過小評価しやすい点に注意が必要です。
例:グリッドEAは統計上“安全”に見えても、含み損リスクが別にある

- グリッドEAは理論上
<0.01%のように低い値が出ることがありますが、これは統計上の理想値であり、相場急変・含み損膨張の現実を十分に反映していない場合があります。 - 「破産に必要な連敗回数」が大きく表示されても、グリッドは複数ポジションを同時保有するため、連敗という概念で表現しにくい損失が起きます。
- したがって、この指標は単独ではなく、最大ドローダウン、Marginスパイク、Historyの挙動とセットで判断するのが安全です。
例:ブレイクアウトEAは損切りが統計に反映されやすい

- 理論上の破産確率が低くても、ボラティリティ急変・スリッページ・通信遅延など実運用の要因は含まれていません。
- 特にGoldのように価格変動が大きい銘柄は、環境次第でリスクが増えます。統計の数値を安全保証として扱わないよう注意が必要です。
この画面での判定(Risk of Ruin)
- 数値が良い=安全ではない(特にグリッド/マーチンは過小評価されやすい)
- 使い方:最大DD、Margin、Historyの挙動と合わせて「リスク感の補助」に使う
最後に:Myfxbookで失敗しないための「タブ横断チェック手順」
Myfxbookは“見栄えの良いグラフ”を眺めるツールではなく、リスクと再現性を見抜くための検証ツールとして使うのが安全です。以下の順でチェックすると、危険なEAを短時間でふるい落としやすくなります。
チェック手順(おすすめ順)
- Stats:Track record/Trading privileges/Realか (Demoは信用しすぎない)
- Growth:残高と有効証拠金の乖離を見る
- Drawdown(%):許容できる範囲か。グラフの綺麗さと矛盾がないか
- Margin:余力スパイク(急落)が多い・深いなら含み損耐えを強く疑う
- Trades:平均勝ち/平均負け、Expectancy、Worstで致命傷の出方を確認
- Duration:負けほど長引く分布なら危険度が上がる
- History:SLなし、ロット階段増、同時刻一括クローズ、V字だらけを確認
- Trade Map:ポジション積み上げ・一括決済の形が出ていないかを視覚で確定
- Summary:取引対象・Long/Short偏り・回転数の特徴を把握(過信しない)
- Risk of Ruin:参考程度。良い数値でも安全判定に使いすぎない
このサインが揃ったら深追いしない(危険度が高い組み合わせ)
- Demo口座+曲線が綺麗すぎる
- BalanceとEquityの乖離が大きい
- Marginに深いスパイクが頻発
- Average Lossが重い+Worstが突出
- HistoryでSLなし+同時刻一括クローズ+ロット増加
補足:グラフが綺麗でも「安全」ではない
Myfxbookのグラフは視覚的に分かりやすい反面、計測タイミングの関係でドローダウンを取りこぼす場合があります。必ずDrawdown(%)、Margin、Historyで裏取りし、戦略の性質(含み損耐えか、損切り前提か)を確認してください。
