X Fusion AI EAを徹底レビュー|MT5のフォワード・20年バックテストで検証

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EAの概要

マーチンゲール あり
グリッド あり
スキャルピング なし
通貨ペア EURUSD / GBPUSD
タイムフレーム 15M / 1H
開発者 Chen Jia Qi

各項目の評価とコメント

リスク構造・破綻耐性 スコア 7 / 35

取引履歴とチャート挙動から、グリッド/ナンピン+(局面によって)ロット増加=マーチン寄りの要素が見えます。ロスカットはあるものの、急変相場では一撃で崩れる可能性が高く「高リスクEA」と評価します。

フォワード信頼性 スコア 7 / 25

MQL5で公開シグナルがあり、短期はプラスで推移しています。ただし期間は約6週間と短く、同時刻の一括決済などグリッド系の特徴も見えるため、「短期は好調だが長期の信頼性は未確定」です。

収益性・期待値 スコア 10 / 20

私の約20年バックテスト(GBPUSD・固定0.01)では利益は大きく伸びました。一方でエクイティDDの絶対値も4,000USD超と大きく、「増えるが沈みも深い」ハイリターン/ハイリスク型です。

再現性 スコア 4 / 10

シグナルは購読制限があり、同条件での再現性は高くありません。ブローカー条件・スプレッド・約定品質・設定差で結果が変わり得るため、提示成績の再現は期待せず自環境で検証前提です。

検証プロセス スコア 3 / 10

筆者がバックテスト(2005〜2026)とフォワード履歴のチャート検証を行い、ナンピン/グリッド要素とロット調整、さらにロスカットを行う挙動を確認しました。公開情報だけで判断せず、長期検証とデモ運用で確認すべきEAです。

この記事を書いた人

Tetsushi O-nishi

FX市場のシステムトレーダー/MQL5プログラマー/EA(自動売買システム)開発者
2021年からEAの開発を開始。数々の戦略を構築→バックテスト検証し、堅守性(ロバストネス)を重視した開発を行う。
自作EAを10個以上リアルアカウントで運用中。

免責事項
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘や助言を目的としたものではありません。FX取引にはリスクが伴います。投資に関する最終決定は、ご自身の判断で慎重に行ってください。

フォワードテスト(MQL5シグナル)の現時点分析

X Fusion AI(Chen Jia Qi)MQL5シグナルの統計画面(成長率・ドローダウン・PF)
2026年1月10日時点:X Fusion AIのMQL5公開シグナル統計(短期の成績は良好に見えるが期間は約6週間)

本セクションは、2026年1月10日現在にMQL5上で公開されている「X Fusion AI(Chen Jia Qi)」のシグナル情報をもとにしたフォワードテスト(リアル口座)分析です。
短期間のデータである点に加え、シグナルは環境・ブローカー・設定で挙動が変わるため、あくまで「現時点の観察結果」として読み進めてください。

公開シグナルの概要(本日確認できる数値)

  • 運用期間:約6週間
  • 成長率:約+18%(画面表示ベース)
  • 初期入金:$2,000 / 損益:+$354.69 / 残高:$2,350.02
  • 最大ドローダウン:5.1%(表示値)
  • 総取引数:83回 / 勝率:77.10% / PF:3.97
  • レバレッジ:1:1000(表示値)

数値だけを見ると、ドローダウンが抑えられ、PFも高く、短期の成績としては魅力的に見えます。
ただし、6週間という期間は「長期安定性」や「急変相場耐性」を評価するには不足しがちです。
特に、相場急変(指標・フラッシュクラッシュ・急トレンド)を十分に含んでいない場合、リスクが表面化していない可能性があります。

重要ポイント:シグナル購読が制限されている=条件が特殊になりやすい

画面上では「Subscription not permitted(購読不可)」の表示があり、少なくとも一般的な購読条件ではコピーできない状態です。
これは「公開シグナルとして数字は見えるが、同条件での再現が難しい」ケースになりやすく、レビューでは割り引いて捉える必要があります。

トレード履歴が示す挙動:同時刻に大量クローズ=グリッド系の強い疑い

X Fusion AIのトレード履歴(同じ時刻に複数ポジションを一括決済している例)
同時刻にまとめて決済する挙動が確認でき、グリッド/平均化系EAの可能性を強く疑うポイント

トレード履歴を見ると、複数ポジションが“同じ時刻”にまとめて決済されている箇所が確認できます。
例えば、複数のGBPUSDポジションが2026.01.09 01:00に一斉にクローズされていたり、別の期間でも2025.12.31 15:20に複数ポジションが同時決済される動きが見られます。

この「バスケット(一括)決済」の形は、複数建て→まとめて利確/損切りを行う設計でよく見られ、
一般的にはグリッド(またはナンピン/平均化を含む)系EAで頻出するパターンです。
もちろん、全てがグリッドと断定はできませんが、少なくともこの時点で“高リスク構造の可能性が高い”という前提で評価すべきです。

なぜ「グリッド疑い」だけで警戒すべきか

グリッド/平均化系は、短期のフォワードでは成績が非常に綺麗に見えることがあります。
しかし、相場が急変して「含み損が一方向に積み上がる局面」では、損失が加速度的に膨らみ、一撃で口座を大きく毀損(最悪ゼロ化)するリスクが上がります。

したがって、X Fusion AIは現時点のフォワード数値が良く見えても、
トレード履歴の挙動(同時刻の一括決済)だけで“危険なEAかもしれない”という認識を持つべきです。
この後のセクション(バックテストやロジック分析)では、
「急変相場・長期レンジ崩壊・トレンド継続」でどうなる構造かを重点的に確認する必要があります。

現時点の暫定結論(2026年1月10日)

  • 公開シグナルがあり、短期(約6週間)の数値は一見良好。
  • 一方で、同時刻の一括決済が複数回見えるため、グリッド/平均化系の疑いが強い
  • このタイプは「短期で綺麗・長期で破綻」になりやすく、現段階では要警戒(高リスク前提)

バックテスト結果の分析(私自身の検証:GBPUSD・約20年)

このセクションは、検証のために私自身がMT5ストラテジーテスターでバックテストを実施し、その結果を整理したものです。
なお、バックテストは「過去の値動きに対する適合度」を見るには有効ですが、将来の利益を保証するものではありません。あくまで2026年1月10日現在の検証結果として参考にしてください。

バックテスト条件(今回の検証設定)

  • 期間:2005年1月1日〜2026年1月10日(約20年分のデータ)
  • 通貨ペア:GBPUSD
  • 初期残高:10,000 USD
  • ロットサイズ:固定 0.01 ロット
  • その他設定:デフォルトのまま
  • スプレッド:10ポイント
X Fusion AIのバックテスト損益カーブ(GBPUSD・2005年〜2026年 Balance/Equity)
私が実施したバックテスト結果:全体は右肩上がりだが、途中で大きめのエクイティの落ち込みも見られる

損益カーブの形状:全体として右肩上がりだが“急な落ち込み”も確認

バックテストのグラフは、全体として綺麗な右肩上がりの曲線を描きました。
このタイプは一見すると「安定して増えている」ように見えますが、途中に大きめのエクイティの落ち込み(縦に刺さる下ヒゲのような局面)が見られます。

EAの評価では、右肩上がりの見た目だけで判断せず、“どれくらい深く沈むのか(=エクイティドローダウンの絶対値)”を必ず確認すべきです。

X Fusion AIバックテストの成績サマリー(固定0.01ロット・最大エクイティDDの絶対値に注意)
固定0.01ロットでも最大エクイティDDが4,000USD超(絶対値)となっており、少額口座では耐えられないリスクが高い

損益サマリー:最小0.01固定でも利益額は大きい

テスターの集計上、今回の条件(固定0.01ロット)でも、利益はしっかり積み上がる結果になりました。
具体的には、以下のような水準感です(テスター表示ベース)。

  • 総損益(Total Net Profit):約 +41,658 USD
  • プロフィットファクター(Profit Factor):約 2.70
  • 総取引数(Total Trades):約 12,697

「最小の0.01ロット固定」にしては利益の額が大きい点は、このEAの特徴として押さえておく価値があります。
一方で、この“稼げ方”がどのようなリスク構造(平均化・バスケット決済・ポジション積み増し等)で実現されているのかは、次章のロジック分析で必ず確認が必要です。

重要:ドローダウン評価は“%”ではなく“絶対値”で見る

ドローダウンを残高比(%)で評価すると、初期残高やロットサイズ次第で見え方が大きく変わり、評価がぶれやすくなります。
そのため本記事では、エクイティドローダウンの絶対値を重視します。

今回のバックテストでは、固定0.01ロット運用にも関わらず、最大エクイティドローダウン(絶対値)が4,000 USD超となりました(テスター表示ベース)。

これは非常に重要な注意点です。たとえば少額(例:$1,000〜$3,000)の口座で同様の沈み込みが発生すると、証拠金不足・強制ロスカットに直結しやすく、破綻リスクが一気に高まります

利益も大きいが、沈みも大きい:要求資金(耐久力)が前提になりやすい

まとめると、このEAはバックテスト上、利益の伸びは大きい一方で、ドローダウン(絶対値)も大きい部類に入ります。
つまり、得られるリターンは魅力的でも、途中で耐えられなければ意味がありません。

大きな残高を準備できるなら「ドローダウンを受け止めながら運用する」という考え方も成り立つ可能性があります。
しかし、少額口座ではドローダウンに耐えられない可能性が高いため、同じEAでも運用の現実性が大きく変わります。

現時点の結論(2026年1月10日):少額運用には不向き寄り

  • 約20年のバックテストでは、全体として右肩上がりのカーブを描いた。
  • ただし、固定0.01ロットでも最大エクイティDDの絶対値が4,000 USD超と大きく、少額口座では破綻リスクが高い。
  • 一方で、最小ロット運用にしては利益額も大きく、リターンも大きい。
  • 結論として、運用するなら「十分な残高(耐久力)を用意する」前提になりやすく、少額口座には不向き寄り。

トレーディングロジックとリスク特性(フォワード履歴チャートから読み取れること)

本セクションは、2026年1月10日現在に確認できる情報(開発者の説明+フォワードの取引履歴チャートの観察)をもとに、
「このEAがどんなロジックに見えるか」「どんなリスク特性を持つか」を整理します。
なお、取引履歴チャートはフォワードの履歴をプロットしたもの(白=Buy、赤=Sell)です。

取引履歴チャートが示す基本パターン(グリッド/ナンピンの疑い)

X Fusion AIのフォワード取引履歴チャート全体(白=Buy、赤=Sell)
白が買い、赤が売り。複数建てとまとめ決済が見え、グリッド/ナンピン系の疑いが強い

チャート上では、同方向に複数ポジションが追加され、価格が逆行する局面で建玉が増えている箇所が見られます。
この形は、一般にグリッド(ナンピン/平均化)系で頻出するパターンです。

また、複数の建玉がまとまって決済される流れも確認でき、「バスケット(まとめ)管理」で損益を処理している可能性が高いと考えられます。

ロットサイズの挙動:増える時もあれば、増えない時もある

X Fusion AIのフォワード取引履歴(M15:同方向に追加建てが続く場面)
逆行局面で同方向の建玉が増える。ロットが増える場面もあり、マーチンゲール的挙動

ナンピン(追加建て)の際、ロットサイズが大きくなる場面があり、マーチンゲール的(損失回復を狙ってロットを上げる)な挙動が疑われます。
一方で、追加建てをしていてもロットが増えないままの場面もあり、常に一定倍率で増やす単純マーチンではなく、
相場状況や内部条件でロット調整している可能性もあります。

ただし、ロットを増やす局面が存在する時点で、急変相場では損失が膨らみやすく、リスクは上がります。

一般的なナンピンEAとの違い:ロスカット(損切り)を実行している

X Fusion AIのフォワード取引履歴(ロスカットで損失を確定している例)
一般的な“抱え続けるナンピンEA”と違い、損失をロスカットする場面がある。ただしナンピン&マーチン要素がある以上リスクは大きい

今回の観察で重要なのは、損失をロスカット(損切り)している場面が確認できることです。
一般的なナンピン系EAは、トータルポジションのネット損益がプラスになるまで建玉を抱え続ける設計が多い一方、
このEAは一定条件で「切る」動きを見せています。

これは、典型的な“無限ナンピン”よりはルールがある可能性を示しますが、ロスカットをするから安全という意味ではありません。
ナンピン+(局面によっては)マーチンゲールを行う以上、急変相場では一気に傷が広がるリスクは残ります。

開発者の説明(「開発者が言っていること」)を整理

開発者側の説明では、概ね次のような特徴が強調されています(※ここでは主張内容を整理して記載します)。

  • 市場状況を評価し、内部ロジックや挙動を調整する“適応型”である
  • トレンド/ボラティリティなど複数の状態を想定している
  • リスク管理(DD管理・保護機能・ニュース回避/フィルタ等)を備える
  • (バージョンによっては)外部AI/LLM連携などの拡張要素もある

ただし、レビューとして重要なのは「主張」ではなく「実際の挙動」です。
フォワード履歴チャートの形からは、少なくともグリッド/ナンピン系の要素が見え、局面によってはロット増加(マーチン寄り)も疑われます。

リスク特性のまとめ:ロスカットはあるが、高リスク構造として扱うべき

  • チャート上の建て方は、グリッド/ナンピンを強く疑う形。
  • ロットは「増える時/増えない時」があり、状況に応じた調整の可能性はある。
  • 一方で、ロスカットをして損失を確定させる動きが見られ、典型的な“抱え続けるナンピンEA”とは違う。
  • それでも、ナンピン&マーチンゲール要素がある以上、急変相場では損失が拡大しやすく、高リスクEAとして捉えるべき

総合評価・まとめ(2026年1月10日現在)

本記事は、2026年1月10日現在に確認できる情報(MQL5公開シグナル、私自身のバックテスト、取引履歴チャートの観察)をもとにしたレビューです。

結論(先に要点)

  • 短期フォワードは良く見えるが、期間が約6週間と短く、長期の安定性評価には不足。
  • 取引履歴から同時刻の一括決済が見え、グリッド/ナンピン系の疑いが強い。
  • ナンピン時にロットを増やす(マーチン寄り)局面もあり、急変相場で一撃リスクが高い
  • 一方で、このEAはロスカット(損切り)を実行する場面も見られ、典型的な“抱え続ける無限ナンピン”とは違う可能性がある。
  • しかし、ナンピン&マーチン要素がある以上、高リスクEAとして扱うべき

フォワード(MQL5シグナル)で見えたこと

  • 成長率やPFなど、数字は魅力的に見える。
  • ただし短期であり、さらに購読条件の制限もあるため、再現性・汎用性は割り引いて見る必要がある。
  • 履歴からはバスケット決済が見え、構造的なリスクは無視できない

バックテスト(私の検証)で見えたこと

  • 約20年のデータで、全体として綺麗な右肩上がりになった。
  • ただし、固定0.01ロットでも最大エクイティDDの絶対値が4,000USD超と大きく、少額口座では耐えられない可能性が高い。
  • 利益も大きいが沈みも大きい=要求資金(耐久力)が前提になりやすいタイプ

おすすめできる人/避けた方がいい人

  • 向く可能性:十分な残高を用意でき、ドローダウン耐性を前提に検証運用できる人。
  • 避けるべき:少額口座、安定運用目的、損失局面で精神的に耐えにくい人(ナンピン&ロット増加の可能性があるため)。

最終評価(現時点)

  • フォワードの見栄えは良いが、チャート挙動とバックテストからはハイリスク構造が強く疑われる。
  • 少額で「安全に増やしたい」目的には不向き寄り。
  • 運用するなら、大きな残高+厳格な検証(設定差・急変相場・停止条件)を前提にすべき。

Author of this article

Tetsushi O-nishi

FX市場のシステムトレーダー/MQL5プログラマー/EA(自動売買システム)開発者
2021年からEAの開発を開始。数々の戦略を構築→バックテスト検証し、堅守性(ロバストネス)を重視した開発を行う。自作EAを10個以上リアルアカウントで運用中。

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